2007年10月21日日曜日

哲学堂公園 其の弐

 こちらは、宇宙館。
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方形の木造平屋なのですが、なんと!
内部横斜めに皇国殿という畳敷の八畳間が
設えてあります。
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斜めです。世界的に見ても珍しいへそ曲がりな
間取りです。でっかい聖徳太子立像(和田嘉平作)
が安置されてます。
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聖徳太子の後ろの壁が水平ではなく、遠近法の
消失点のようになってるのが画像からわかるでしょうか。
更に、聖徳太子の被ってる烏帽子を
この建物自体も被ってます。
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奇天烈です。

 この宇宙館そばに幽霊梅があります。
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もと、井上博士が駒込に住んだ頃、庭の梅ノ下に幽霊が出る
と騒がれたことがあり、それをここに移したもの。
また、この梅の木の写真を撮った人が、後で現像してみると、
その写真に自分の顔が写り込んでおり、数日後に死亡した
という噂があるとか。
明治時代に植えた割には、幹がか細い。それもそのはず
最初のは枯れてしまい、もう3代目だとか。
天狗松も幽霊梅も、枯れ死にやすい土地柄なのでしょうか。

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 こちらは絶対城の内部。
万巻の書を哲学界の万象とみたて、それを
読み尽くせば「絶対の妙境」に到達するという寓意から
図書館を絶対城と名づけたんだそう。
現在蔵書は東洋大学に移されて本は一冊も無いながら、
奥に聖哲碑と像が安置されてました。
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うす暗い照明に照らされて、欄間に彫られた真・善・美が
背面にきれいに映っててなにやら厳かな雰囲気。
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絶対城入り口の石碑には二人の中国風童が。
特に右側の子は左手が欠けてるけれども
愛らしい表情。
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 これは、孔子と釈迦、ソクラテスとカントの「四聖」を
世界的四哲人として祀った四聖堂。
釈迦涅槃像(和田嘉平作)と南無絶対無限尊と刻んだ唱念塔が
安置されてます。
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天井には四聖を表す額が掛かっており、画像の「聖韓」は
ドイツの思想家イマヌエル・カントの意。
この四人を並べ祀る感性もぶっ飛んでますが、
カントにこの字を当てるのも違和感ありまくり。
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 四聖堂周囲の平地は時空岡(じくうこう)という
SFちっくな名前で、哲学上の時空間を表している。
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他に、唯物園には「物」の字をかたどった芝があり、
狸の燈篭がある。
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この狸燈の昔の写真は↓。
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そして唯心庭には「心」の字に掘られた心字池があり、
池の中央に鬼の燈篭がある。
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前面と後面を並べてみました。
後ろ姿をよくみると、フンドシ締めてるのがわかります。
以前来たときは、水も枯れ、寂寥感に溢れていましたが
文化財指定になったせいか瀧もあるし
だいぶ整備されてました。
この鬼燈の昔の写真は↓。(つづく)
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