こちらは、宇宙館。
方形の木造平屋なのですが、なんと!
内部横斜めに皇国殿という畳敷の八畳間が
設えてあります。
斜めです。世界的に見ても珍しいへそ曲がりな
間取りです。でっかい聖徳太子立像(和田嘉平作)
が安置されてます。
聖徳太子の後ろの壁が水平ではなく、遠近法の
消失点のようになってるのが画像からわかるでしょうか。
更に、聖徳太子の被ってる烏帽子を
この建物自体も被ってます。
奇天烈です。
この宇宙館そばに幽霊梅があります。
もと、井上博士が駒込に住んだ頃、庭の梅ノ下に幽霊が出る
と騒がれたことがあり、それをここに移したもの。
また、この梅の木の写真を撮った人が、後で現像してみると、
その写真に自分の顔が写り込んでおり、数日後に死亡した
という噂があるとか。
明治時代に植えた割には、幹がか細い。それもそのはず
最初のは枯れてしまい、もう3代目だとか。
天狗松も幽霊梅も、枯れ死にやすい土地柄なのでしょうか。
こちらは絶対城の内部。
万巻の書を哲学界の万象とみたて、それを
読み尽くせば「絶対の妙境」に到達するという寓意から
図書館を絶対城と名づけたんだそう。
現在蔵書は東洋大学に移されて本は一冊も無いながら、
奥に聖哲碑と像が安置されてました。
うす暗い照明に照らされて、欄間に彫られた真・善・美が
背面にきれいに映っててなにやら厳かな雰囲気。
絶対城入り口の石碑には二人の中国風童が。
特に右側の子は左手が欠けてるけれども
愛らしい表情。
これは、孔子と釈迦、ソクラテスとカントの「四聖」を
世界的四哲人として祀った四聖堂。
釈迦涅槃像(和田嘉平作)と南無絶対無限尊と刻んだ唱念塔が
安置されてます。
天井には四聖を表す額が掛かっており、画像の「聖韓」は
ドイツの思想家イマヌエル・カントの意。
この四人を並べ祀る感性もぶっ飛んでますが、
カントにこの字を当てるのも違和感ありまくり。
四聖堂周囲の平地は時空岡(じくうこう)という
SFちっくな名前で、哲学上の時空間を表している。
他に、唯物園には「物」の字をかたどった芝があり、
狸の燈篭がある。
この狸燈の昔の写真は↓。
そして唯心庭には「心」の字に掘られた心字池があり、
池の中央に鬼の燈篭がある。
前面と後面を並べてみました。
後ろ姿をよくみると、フンドシ締めてるのがわかります。
以前来たときは、水も枯れ、寂寥感に溢れていましたが
文化財指定になったせいか瀧もあるし
だいぶ整備されてました。
この鬼燈の昔の写真は↓。(つづく)
2007年10月21日日曜日
哲学堂公園 其の弐
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